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Research Theme

建物インテリジェンス

Building Intelligence

建物の中では、人・環境・設備が互いに影響しながら絶えず変化しています。こうした人・環境・設備の相互作用をセンシングとAIによって読み解き、建物やそこで過ごす人の状態を理解する「建物インテリジェンス」の研究に取り組んでいます。

IoTセンシングやロボティクスによる環境計測から、LLMによる人や環境の理解、強化学習による空調制御まで、センシング・AI・制御を横断し、実世界を理解して働きかける知能システムの実現を目指しています。

Selected Research

研究プロジェクト

01
自律移動ロボットに環境センサと鉛直方向に伸びるアクチュエータを搭載し、建物内の環境データを取得する様子。

自律移動ロボットによる建物環境センシング

建物内の環境は、空調設備の動作、人の滞在、家具や間仕切り、外気条件などの影響を受けて、時間的・空間的に変化します。一方で、固定センサだけでは計測点が限られるため、居住者が実際に過ごす場所の環境分布を十分に捉えきれない場合があります。

本プロジェクトでは、自律移動ロボットに温度・湿度・CO2・気流などの環境センサを搭載し、建物内を移動しながら環境データを取得・可視化するシステムを研究しています。さらに、鉛直方向に伸びるアクチュエータを活用することで、床面付近だけでなく高さ方向の変化も含めた3次元的な環境データの取得を可能にします。

ロボットが空間内を巡回して計測することで、固定センサでは見えにくい局所的な環境差や時間変化を捉えます。こうして得られた高密度な環境データは、建物の状態理解、設備運用の改善、快適性や省エネルギー性を考慮した制御へとつなげるための基盤になります。

02
LLMをPolicy Teacherとして活用し、強化学習による空調制御を支援する研究の概要図。

LLMの知識を活用した強化学習による空調制御

建物の空調制御では、快適性と省エネルギー性を両立するために、室内環境、人の利用状況、設備の応答を考慮した意思決定が求められます。一方で、モデルフリー強化学習は環境についての事前知識を持たないため、十分な制御方策を獲得するまでに多くの試行錯誤を必要とします。

本プロジェクトでは、LLMが持つ一般知識をPolicy Teacherとして活用し、強化学習の探索を支援することで、より効率的に空調制御を学習する手法を研究しています。人間の知識や設計意図を自然言語で扱えるLLMを介して、センシングされた環境情報を意思決定や制御へつなげることを目指しています。

また、LLMによる自然言語理解を、フリーアドレスオフィスにおける座席推薦などにも応用しています。利用者の要求を環境情報と結びつけることで、人の状態や意図を踏まえた建物サービスへ展開する可能性を探っています。